彌彦神社

彌彦神社(いやひこじんじゃ)は、新潟県西蒲原郡弥彦村にある神社である。
弥彦山の麓に位置し、弥彦山全体を神域とする。
式内社(名神大)、越後国一宮で、旧社格は国幣中社(神社本庁の別表神社)。
正式には「いやひこじんじゃ」だが、地名などが全て「やひこ」であることもあって、一般には「弥彦神社(やひこじんじゃ)」と呼ばれている。
江原啓之氏がパワースポットとして紹介されたことで知名度が一気に全国区になった。
神社のお参りのしかたは「2礼2拍手1礼」ですが、弥彦神社においては「2礼4拍手1礼」である。

越後国開拓の祖神・伊夜彦神(天香山命、またの名を大屋彦命あるいは大彦命)を祀る。
宮中でも行われる鎮魂祭を行う神社として、石上神宮、物部神社と共に有名である。
尚、宮中で鎮魂祭が執り行われる11月22日でなく、4月1日と11月1日の年2回行われる。
二年参りや初詣、秋の菊まつりの時期は特に賑わう。
大鳥居は高さ30m。1982年(昭和57年)に建立された。

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    歴史

    創建年代は不詳。『万葉集』にも歌われている古社である。

    祭神の天香山命は、古事記に高倉下という名前で登場し、社伝によれば越後国開拓の詔を受け、
    越後国の野積の浜(現長岡市)に上陸し、地元民に漁労や製塩、稲作、養蚕などの産業を教えたと伝えられる。
    このため越後国を造った神として弥彦山に祀られ、「伊夜比古神」と呼ばれて崇敬を受けた。
    延喜式神名帳には「越後国蒲原郡 伊夜比古神社」と記載され、名神大社に列している。

    天香山命は神武東征にも功績のあった神として、武人からも崇敬を受けた。
    日本有数の大太刀(長大な日本刀)である志田大太刀(しだのおおたち、重要文化財)や、
    源義家や源義経、上杉謙信などに所縁と伝えられる武具などの文物が社宝として宝物館に展示されている。
    しかし、天香山命は尾張国造家の祖神であり越後に祀られているのは不合理で、本来の祭神は、 北陸の国造家高橋氏の祖神・大彦命ではないかとの説もある。

    社家は明治時代まで代々高橋氏が世襲した。
    江戸時代には、越後高田藩藩主・松平忠輝が、500石の社領を寄進し、朱印地となった。
    朝廷からの崇敬も篤かったという。

    また、当時の神主であった高橋左近光頼が、神道家・橘三喜の教えに感化され、神社の神宮寺を廃し、仏像を取り払い、神葬祭を行うなど、神仏分離を行った。
    しかし1691年(元禄4年)、神宮寺の僧に訴えられ、光頼は敗訴している。

    国学者の平田篤胤は、聖徳太子が記した神代文字が彌彦神社に存在する、と主張した。
    しかし神代文字の書は火事により焼失したという。
    彌彦の大神は自ら神武天皇即位の大典の際、神歌楽(かがらく)を奉奏(ほうそう)したと伝えられる。
    1956年(昭和31年)1月1日、福餅撒きに集まった参拝者が将棋倒しとなり、124人が死亡する事故が発生した。

    主な祭事

    • 歳旦祭(1月1日)
    • 夜宴神事(1月1日〜3日)
    • 弓始神事(1月7日)
    • 粥占・炭置神事(1月15日〜16日)
    • 神幸神事(2月1日〜4日)
    • 例祭(2月2日)
    • 鎮魂祭(4月1日)
    • 妻戸大神例祭(4月18日)
    • 春季大祭(5月14日)
    • 水無月大祓式(6月30日)
    • 燈籠神事(7月25日)
    • 鎮魂祭(11月1日)
    • 新嘗祭(11月23日)
    • 大祓式(12月31日)

    施設

    本殿

    社殿は1912年(明治45年)の火災により焼失し、1916年(大正5年)に境内に場所を移して再建されたもので、拝殿の背後に弥彦山を仰ぎ見ることができる。
    社殿左手の万葉道は弥彦山の登山道へと続き、山頂には御神廟と呼ばれる奥社がある。

    重要文化財

    志田大太刀

    応永22年(1415年)に越後国古志郡夏戸の志田三郎定重が奉納したもので、刃渡2.2メートルの巨大な太刀。
    刀長7尺4寸(224cm)中心(なかご)3尺1寸(93cm)全長ほぼ志田大太刀にも等しい大物で、越後国高田の刀工三家正吉が天保14年(1843年)に鍛えて奉納したものである。
    地は板目鍛え、刀文は中直刀(すぐは)、その整正たる仕上げにはいささかなゆるみもない。
    鞘巻(さやまき)太刀と称する拵(こしら)えの全部が、越後の工匠の製作であることも貴重である。
    鍔(つば)は新発田の渡辺寛敬書「神武不賊」を金象嵌(ぞうがん)してあり、虎の目貫は工匠斎藤芳彦一代の力作であるといわれる.

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